鍵の交換

■三井ホームのポリシー

 設計中にもピッキング被害のニュースが頻繁に流されており、対策を自分なりにいろいろ考えてみました。
 ピッキング被害に遭いやすいのは美和ロック製のディスクシリンダー錠ということでしたので、てっとり早いのは、それを別の物に変えてもらうこと....
 しかし、そう簡単ではありませんでした。 需要過剰で、それに変わるシリンダーの生産が全然追いつかず、ドアの種類などによっては全く見込みがたちませんでした。

 当時の三井ホーム側の見解としては、
 1.現行のディスクシリンダー錠は、H12年ドア出荷分より外筒に落とし穴を追加した耐ピッキング性能を向上させた物を採用している。
 2.1ドア2ロックを採用しており、”犯行に要する時間がかかる”為、敬遠されることが予想される。
 と、言ったことから「現状対策で問題無い」との見解のようでした。

 しかし、やっぱり納得がいかなかったので、図面には竣工に間に合いそうなロータリーシリンダー錠(U9)に玄関ドアのみしてもらいました。 本来はディンプルキー式を希望したのですが結局納期的に無理だったわけです。
 しかし、U9はピッキングには強い物の、破壊に関してはディスクシリンダーより脆いという指摘もある為、引き渡し時にはかなり複雑な心境だったわけです...

 「1ドア2ロック」のポリシーも住宅メーカーで考え方が様々であるようです。
 三井ホームは同じ鍵で2つの鍵を常に施錠すること!を基本に据えているのに対し、積水ハウスなどは補助錠は違う鍵番や違うメーカーの物を採用し、万が一紛失した場合に無防備状態にならないように! という考え方のようです。 どちらが?というのは、一概には判断できないのですが.....



■鍵の種類


 これが噂のディシクシリンダー錠。
 縦穴形状が目印です。
 下の写真が対応するキーです。


 ロータリー式の「U9シリンダー」! 横穴形状です。
 CP−C認定品ですが、破壊にはめっぽう弱いらしい。


 MIWAのディンプルキー式の「JNシリンダー」!カバスター社のマークがキーに入ります。




■勝手口鍵の交換

 待つこと約8ヶ月! ようやく勝手口用のディンプルキーのJNシリンダーが入荷しましたのでDIYで交換する事に致しました。 一戸建ての場合、玄関は周囲の目があるのに対し、勝手口は仕事がやりやすいのが一般的では無いでしょうか?


 拙宅のドアはYKKのテルモア通風ドア。 主錠と補助錠がセットで納品されます。
 鍵は同一キーで、5本入っていますし、マニュアルもついてます。
鍵の入手は、サッシ販売店や金物屋で可能です。




 JNシリンダーはデカイ!です。 現状と寸法を合わせるため、アルミのライナーが同梱されています。




 室内側サムターンのネジ2本をゆるめます。
 シリンダーはこの2本だけで固定されています。


 既存のシリンダーはあっさりはずれます。 手で受けてないと、コトンと落っこちてしまいます。



 室内側はわざわざ外す必要は無いのですが、このようにごっそり抜け落ちてきます。


 スペーサーと共にJNシリンダーをネジで固定します。 サムターン側の溝と合わせるとき少々コツが必要でしょうか...



 ネジ締めの前に、外周のシリンダーリングは少々緩めておき、シリンダーの底とドア内のケースが密着するようにします。


 しっかりネジ止めできたら、シリンダーリングを回してライナーに密着させます。



 できあがり!





 補助錠の交換も同様にします。
 完成後はこんな感じで、シリンダーの存在感がズッシリです。






平成13年12月30日製作